肉離れ
こんなお悩みはありませんか?
こむら返りと思っていたが、痛みが引かずずっと痛む
歩きにくい・歩けない
急に走ったらブチッという音が聞こえた
足を着く度に激痛が走る
準備運動をせずに急激な運動をしたら足が痛くなった
ふくらはぎや太ももに急に痛みが出た場合、それは肉離れかもしれません。痛みが出る直前にブチッといったような音が聞こえた場合、肉離れの可能性が非常に高いです。
こむら返りと思ってそのままにしていたら肉離れだったという例も少なくありません。
肉離れで知っておくべきこと
肉離れは症状によって重症度が異なります。
軽度な肉離れの場合、筋肉内に出血はあるものの、筋膜や筋繊維に損傷がなく、自力歩行が可能です。施術期間の目安としては1~2週間程度です。
中等度な肉離れの場合、筋腱移行部に損傷があるものの、完全には断裂していない状態であり、自力歩行が困難になります。施術期間の目安は1~2か月程度です。
重度な肉離れの場合、腱の完全断裂が起こります。そのため、自力歩行はほぼできない状態となります。施術期間の目安として3~6か月を要します。
こむら返りと症状が似ていますが、こむら返りの場合は筋肉の過剰収縮により筋肉全体に激痛が走ります。一方、肉離れの場合は筋繊維の断裂によるため、痛む部位が限定的であるという違いがあります。
症状の現れ方は?
肉離れを起こした際に「ブチッ」や「バチッ」といった音が聞こえることがあります。その後、痛みが出ることが一般的です。
肉離れが起きると、ふくらはぎや太ももの筋肉が出血を起こしている状態になるため、歩く際に体重がかかることで痛みが出てしまい、歩きにくくなります。足に力を入れたときに痛んだり、足を伸ばした際に痛みが出るストレッチ痛、押した際に出る圧痛を始めとして、患部が青く見える内出血や腫れ、断裂部が凹んで見える陥凹が肉離れの症状として挙げられます。
さらに、柔軟性の低下やバランスを崩しやすくなるなど、日常生活に支障をきたす可能性のある症状も多く見られます。
その他の原因は?
スポーツや準備運動による急激な運動だけでなく、筋力そのものの低下や栄養不足、睡眠不足、飲酒や水分不足による脱水症状、身体の疲労や加齢も肉離れの発症リスクを大きく引き上げます。
さらに冬場では、体が冷えることで筋肉が固くなりやすくなります。その結果、筋肉の伸び縮みがしにくくなり、体に負担がかかりやすくなってしまいます。冷えが原因で足がつり、過剰な収縮が起きたことで、そこから肉離れになってしまう場合もあります。
また、筋肉がほぐれていない状態では、日常生活における動作がきっかけで肉離れが発症する可能性もあります。
肉離れを放置するとどうなる?
肉離れを放置すると、次のような後遺症が残る可能性があります。
柔軟性や筋力が衰え、運動機能が低下する原因となる血腫や瘢痕組織が形成され、つっぱり感などの違和感が残ることがあります。また、周りの筋肉に負担がかかるため、肉離れを繰り返しやすくなります。その他にも、痛みをかばうことで体の歪みにつながることもあります。
肉離れは初期対応を怠ると、症状が悪化してしまう可能性が高いケガです。そのため、正しい知識や処置が必要です。
軽症の場合、数日で歩行が可能となり、リハビリをおこなうことで2週間ほどで運動を開始できることが多いです。中等度や重症の肉離れの場合は、運動を開始するまでに4週間から6週間ほどを要することがあります。
当院の施術方法について
肉離れに対しての当院の施術方法は、患者様の症状や程度に応じて行っています。
急性期にはアイシングを行い、慢性期には電気療法やストレッチ、鍼の施術を取り入れています。肉離れの急性期にアイシングを行う場合は、腫れや熱、強い痛みなどが引くまで継続します。アイシングは、ケガの直後に炎症を抑えるために患部を冷やすことで、内出血の予防や痛みの緩和が期待できます。
慢性期に取り入れる電気療法では、一般的な電気とは異なる特殊な高周波で筋肉に刺激を与え、ケガの早期回復を促します。鍼の施術では、鍼の刺激による生体反応を活用し、身体をリラックスさせることで自然治癒力や免疫力の活性化を目指します。また、ストレッチは肉離れの予防にも効果が期待できます。
改善していく上でのポイント
肉離れを改善していく上でのポイントとして、大切なことをいくつか挙げます。
1つ目は、無理に動かさないことです。肉離れが発生した直後に痛みを感じる場合、その痛みは筋繊維の損傷を示しています。
2つ目は、温めないことです。肉離れが発生した直後は炎症が進行しているため、温めることは逆効果となる場合があります。
3つ目は、受傷直後のマッサージを避けることです。肉離れは筋肉が損傷して炎症を起こしている状態のため、揉むことで患部にさらなる損傷や出血を引き起こす可能性があります。
4つ目は、受傷直後の無理なストレッチを避けることです。肉離れは筋肉を引き伸ばしても回復しないため、ストレッチを行うことで損傷した筋繊維をさらに傷つけてしまう可能性があります。